店舗

Vintage clothing store

神戸市元町を拠点に店舗展開をするタナゴコロータス。元町、渋谷に次いで心斎橋店のハンガーラック2種、床、レジカウンター、照明の製作を担当させて頂きました。
トップの写真の左側に見えるアンティークの柱を使用したハンガーラック。上部と下部はアンティークのモールディングを使用し、中央のポール部分は新材のナラを接合して強度の問題を解消。
色、風合いのちぐはぐさを無くすためにエイジング塗装を施しています。写真では見づらいですが、傷、退色、焼けを一つずつ足していきました。
また、ハンガーが掛るポール部分はフランスのアンティークのフェンスの一部。こちらは切断し柱部分に接合。一度切断する事で洋服が掛けれる量を減らすことなくハンガーラックとしての役割を保っています。

ハンガーラック2種類目は先ほどとは別のアンティークフェンスを使用した2段ラックを製作。こちらは柱部分もフェンスの為に剛性を維持するために溶接ではなくパテを使用して接合しています。
当然のように生じる色・質感の違いは金属塗装とエイジング塗装にてクリア。べース部分は古材を使用して雰囲気を統一させています。

床に関しては、元町、渋谷の店舗と同様に堅木の南洋古材を使用。ベースに板状の古材を貼る事でパネル状に仕上げています。これにより原状回復のリスクを軽減できると共に次の店舗でも使用可能。
工務店作業も無くなることからコストも減らせます。この仕様、床だけでなく壁の化粧にも可能なためご要望が多い施工方法でもあります。

今回の製作、施工に関してはいつもの木工とは異なり、オーナー夫妻の持つ美意識、世界観を具現化させる舞台のセットや大道具の製作に近い内容でした。
明確な正解がない中でオーナー夫妻との話し合いや、既存店舗で打ち合わせをする事で見えてくるパーツを合わせていく感じ。
納品後とても喜んで頂き、製作の苦労が吹っ飛びましたね。

心斎橋パルコに素敵なヴィンテージクロージングショップがあります。ヨーロッパのデザイナーズ物をメインにセレクトされた小物類や服飾雑貨。
重厚な雰囲気の中に突然現れるポップな色はオーナー夫妻と初めて話した時の印象がそのまま店舗に投影されたようにも感じます。
経年が生み出す美しさ。そーか、古着も古材も巡りめぐって次のオーナーの元に届くんだもんな。

タナゴコロータス心斎橋パルコ
住所 大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-8-3 心斎橋パルコ心斎橋PARCO 4F
ホームページ https://tanagocolo.fashionstore.jp/