京都のイタリアンレストラン「kabura」のビッグテーブル4人掛けのテーブル、窓面カウンター、サービスカウンター、テラスのベンチ・テーブルを製作しました。
ビッグテーブルは3.6mの10人掛け。芯材を組んで浮造りで仕上げた約8mmの天板を張り付けています。貼り付けのパターンは設計からの指定。クラシカルなパターンがイタリアンレストランの「美味しい」の演出に効いている。塗装はオイル塗装。スピードが求められる現場作業において、汚れすらも飲み込み成長していくとなればベストチョイスかと思います。
4人掛けのテーブルは無垢の古材で仕上げました。表面はビッグテーブルと同じく浮造りとオイル塗装。木の肌触りは優しく少ししっとり。
脚部は直線で構成されたシンプルなデザイン。そこにグレーの塗装が入る事でモダンな印象を受ける。古材の天板との相性もすこぶる良い。
窓際のカウンターは松の梁を再利用したもの。欠きこみ跡には異なる古材を入れてデザインのアクセントに昇華させています。
サービスカウンターはベース兼収納部分はラワン合板、天板は古材の接ぎ合わせで作成。合板の小口は坊主面、塗装は柿渋塗装(内装施工会社が実施)、これらのアクセントが合板の持つ工業的なデザインを柔らかくし、古材との相性を良くしている。
テラス席のベンチ・テーブル。フレーム部分は一度ばらして、本件デザインへとリビルド。当社は天板作成とフレームへの取り付けを担当。
大きな窓から店内に降り注ぐ日光は白く覆われた内装と古材の茶を調和させる。昔アニメでみた主人公が豪快に食べて飲むシーンを思い出す。
美味しいものを食べるという行為はとても健康的だと思う。気の知れた仲間と同じものを食べ、飲み、笑い、泣く。
普通のようでとても恵まれた時間を過ごす事で人はもっと健康になれる。
そんな一端を担えたのであればこんなに幸せな事はありません。そんな風に思える制作案件でした。
「kabura」
設計監理:ひとともり+SANKAKU DESIGN LAB
施工:loowe
撮影:河田弘樹